●蘇った佛日寺の梵鐘


 −五十回忌戦歿慰霊のため−





 49年前。300年にわたり、綿々として鳴り響いていた梵鐘が、とつじょとして姿を消してしまった。
 国益のために、供出したのである。
 そして、火器の弾丸と姿を変じて、幾人もの生命をうばったにちがいない。
 かっての聖鐘が、人をあやめ、人をくるしめ、人をくるわせたことを思うと、平常心ではとうていいられないのである。
 終戦から49年を迎える今日、戦歿役者の50回忌慰霊・鎮魂のために、梵鐘を再鋳した。
 ときあたかも、黄檗宗宗祖隠元禅師のご生誕400年の記念すべき慶年でもあり、この聖鐘の妙音が、仏界彼岸に響かんことを念じつつ、久遠の無事を願うものである。

除夜の鐘 奉納 <参加自由>
12月31日午後11時30分より90分間、旧年の懺悔(反省)と新年の誓願(決意)のために一人一打の奉納をします。


平成4年11月吉日佛日寺第17代潤承智法九拝




毎日新聞 1992年(平成4年)12月29日 火曜日、朝刊